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整体院・整骨院・接骨院・鍼灸院の違い|資格と健康保険が使える範囲を整理

肩や腰の不調で施術を受けようと思ったとき、看板には「整体院」「整骨院」「接骨院」「鍼灸院」「リラクゼーションサロン」と、似ているようで違う名前が並んでいます。どれも体を触ってもらう場所ですが、必要な資格も、健康保険が使えるかどうかも、まったく違います。

この記事では、それぞれの違いを資格と保険の観点から整理し、症状別にどこへ相談すればよいか、実際に選ぶときに確認したい点をまとめます。

本記事は一般的な制度の解説です。症状の原因を特定できるのは医師だけです。痛みやしびれが強い、けがをした、原因に心当たりがない、症状が長引いているといった場合は、まず整形外科などの医療機関を受診してください。本記事は特定の施術や施設を推奨するものではありません。

5つの違いを一覧で

種類 必要な資格 健康保険
整骨院・接骨院 柔道整復師(国家資格) 条件を満たせば使える
鍼灸院 はり師・きゅう師(国家資格) 条件を満たせば使える
あん摩マッサージ指圧院 あん摩マッサージ指圧師(国家資格) 条件を満たせば使える
整体院・カイロプラクティック院 国家資格の制度なし(民間資格) 使えない(全額自費)
リラクゼーションサロン 資格は不要 使えない(全額自費)

いちばん大きな線引きは、国家資格が必要かどうかです。整骨院・接骨院・鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院は、国家試験に合格した人でなければ開けません。一方で「整体院」「カイロプラクティック院」「もみほぐし」といった名称には法的な資格制度がなく、誰でも名乗ることができます。

これは「整体院が劣る」という意味ではありません。技術の高い施術者はたくさんいます。ただ、資格の有無が品質を保証しない以上、選ぶ側が自分で見極める必要があるということです。

整骨院・接骨院

柔道整復師という国家資格を持つ人が施術を行います。「整骨院」と「接骨院」は名称が違うだけで、中身は同じです。

健康保険が使える範囲

ここが誤解のいちばん多いところです。柔道整復師の施術で健康保険が使えるのは、急性のけがに限られます。

  • 対象になるもの:骨折、脱臼、打撲、捻挫(肉ばなれを含む)
  • 対象にならないもの:単なる肩こり、筋肉疲労、原因のはっきりしない慢性的な腰痛、疲労回復目的の施術

つまり「肩がこるから整骨院で保険を使って施術を受ける」は、制度上できません。慢性的な症状で通う場合は自費になります。骨折と脱臼については、応急手当を除いて医師の同意が必要です。

受付で「保険は使えますか」と聞いたときに、けがの状況を確認せずに保険適用を約束するような対応があれば、いったん立ち止まったほうがよいでしょう。

交通事故のけが

交通事故によるむちうちなどの施術は、健康保険ではなく自賠責保険の対象になることが多く、窓口負担なしで受けられる場合があります。ただし、まず整形外科で診断を受けることが前提です。医師の診断がないまま接骨院だけに通うと、後から保険会社との間で問題になることがあります。

鍼灸院

はり師・きゅう師の国家資格を持つ人が、はりやお灸を用いて施術します。

健康保険(療養費)の対象になるのは、医師の同意書がある場合で、対象となる症状も次の6つに限られています。

  • 神経痛
  • リウマチ
  • 頸腕症候群
  • 五十肩
  • 腰痛症
  • 頸椎捻挫後遺症

これ以外は自費です。また、同じ症状について医療機関で治療を受けている期間は、原則として併用できません。

あん摩マッサージ指圧院

あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要です。健康保険が使えるのは、医師の同意書があり、筋麻痺や関節の拘縮など、医療上マッサージが必要と判断された場合に限られます。慰安目的では使えません。

なお、「マッサージ」という言葉は本来この国家資格者の業務を指します。資格を持たない施設が「マッサージ」と表示することは適切ではないため、多くのリラクゼーション店は「もみほぐし」「ボディケア」といった表現を使っています。

整体院・カイロプラクティック院

法律で定められた資格制度がありません。民間団体の認定資格はありますが、国家資格ではないため、開業に免許は不要です。

健康保険は使えず、全額自己負担になります。料金は施設が自由に設定するため、1回3,000円程度のところから10,000円を超えるところまで幅があります。

選ぶ際は、施術者がどんな経歴や資格を持っているかを公式サイトで確認するとよいでしょう。理学療法士や柔道整復師などの国家資格を持ったうえで整体院を開いている方もいます。

リラクゼーションサロン

アロマトリートメント、リフレクソロジー、もみほぐしなどを提供する施設です。目的はリラクゼーションであり、治療ではありません。資格は不要で、健康保険も使えません。

疲れをほぐしてリラックスするには適していますが、痛みの原因を調べる場ではない、と理解しておくことが大切です。

症状別・どこへ相談するか

転んだ・ぶつけた・ひねった

まず整形外科へ。骨に異常がないか確認してから、必要に応じて整骨院・接骨院へ。

交通事故にあった

必ず整形外科で診断を受けてから。保険会社にも連絡を。

しびれがある・力が入らない

整形外科または神経内科へ。施術所ではなく医療機関の領域です。

原因不明の痛みが続く

まず医療機関で検査を。原因が分かってから施術を検討。

検査で異常なし、でも不調

整体院・整骨院の自費施術や鍼灸院が選択肢に入ります。

疲れをとってリラックスしたい

リラクゼーションサロンや出張マッサージが向いています。

施術所を選ぶときに確認したい6つのこと

  1. 施術者の資格。国家資格か民間資格か、公式サイトに書かれているか。
  2. 料金が公開されているか。初回料金だけでなく、2回目以降の料金と、想定される通院回数。
  3. 保険が使えるかどうかの説明が正確か。慢性症状に保険適用を約束する説明には注意。
  4. 回数券や高額なコースを初回に強く勧められないか。その場で契約せず、持ち帰って検討できるか。
  5. 施術内容の説明があるか。何をどうするのか、事前に説明されるか。
  6. 断定的な表現を使っていないか。「必ず治る」「絶対に改善する」といった表現は、慎重に見たほうがよい指標です。

よくある質問

整体と整骨院、どちらが効きますか

効果は施術者の技術と症状の相性によるため、種類だけでは決まりません。ただしけがをした直後は、国家資格者のいる整骨院・接骨院、あるいは医療機関が適切です。

肩こりで整骨院に行って保険は使えますか

単なる肩こりは健康保険の対象外です。自費であれば施術を受けられます。

何回くらい通えばよいですか

症状によりますが、最初から長期の回数券を勧められた場合は、いったん持ち帰って検討することをおすすめします。

整体で骨盤矯正をすれば体型が変わりますか

骨格そのものが恒久的に変わることを示す確かな根拠はありません。姿勢や筋肉の使い方が変わって見え方が変わることはありますが、断定的な効果をうたう説明には注意してください。

当サイトに掲載している施術所

参考として、当メディアで紹介している施術所の一部です。掲載順は優劣を示すものではなく、編集部が評価・比較したものでもありません。各記事は掲載先の公式サイトで公開されている情報をもとに作成しています。

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参考にした一次情報

  • 厚生労働省(柔道整復・はり師きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の療養費の取扱い)

保険の取扱いは制度改正で変わることがあります。実際に受診・施術を受ける際は、加入している健康保険組合または施術所に直接ご確認ください。

情報確認日:2026年8月27日

本記事は制度の一般的な解説であり、診断・治療に関する助言ではありません。保険の取扱いは改正される場合があるため、最新の内容は厚生労働省および加入されている健康保険組合の情報をご確認ください。記事内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりお知らせください。

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