探偵や興信所に相談しようと思ったとき、いちばん不安なのは費用です。「見積もりは会ってから」「調査が長引けば追加になります」と言われて、総額がいくらになるのか分からないまま契約してしまい、あとで高額な請求を受けた——という相談は、実際に消費生活センターへ多く寄せられている分野です。
この記事では、探偵・興信所の料金がどういう仕組みで決まるのかを整理し、浮気調査と人探しそれぞれの費用の考え方、そして契約前に必ず確認すべきことをまとめます。特定の業者を推奨するものではありません。
本記事は一般的な情報の整理です。実際の料金は依頼内容、地域、手掛かりの量によって大きく変わります。契約や請求でトラブルになった場合は、消費者ホットライン(全国共通番号 188)または最寄りの消費生活センターにご相談ください。法的な請求(慰謝料など)については弁護士の領域です。
最初に確認すること:公安委員会への届出
探偵業は「探偵業の業務の適正化に関する法律」(探偵業法)にもとづき、営業所ごとに都道府県公安委員会への届出が義務づけられています。届出をせずに営業することは違法です。
届出をしている事業者には次の義務があります。ここが守られているかどうかが、最初のふるい分けになります。
- 探偵業届出証明書の番号を持っている(公式サイトに記載されていることが多い)
- 営業所の見やすい場所に標識を掲示している
- 契約前に重要事項説明書を書面で交付する
- 契約時に契約書面を交付する
- 依頼者から「調査結果を違法な目的に使わない」旨の書面を受け取る
- 調査で知った秘密を守る
届出番号が公式サイトに書かれていない事業者は、その時点で候補から外して差し支えありません。問い合わせて答えられない場合も同じです。
料金体系は大きく3種類
時間制(実働課金)
調査員1人あたり1時間いくら、という計算。短時間で済むなら安く、長引くと際限なく増えます。
パック制(定額)
「◯時間で◯円」と決まっている形。総額が読める代わりに、短時間で終わっても料金は変わりません。
成功報酬型
着手金+成果が出た場合の報酬。「成功」の定義が契約書でどう書かれているかが最重要です。
トラブルの多くは、この体系の理解のずれから起きます。とくに時間制で「1日◯時間まで」の上限がない契約は、調査が長引くほど請求が膨らみます。
「必要経費」に何が含まれるか
調査料金とは別に「必要経費」「実費」が加算される場合があります。交通費、車輌費、機材費、報告書作成費などです。これが定額で込みなのか、実費で後から請求されるのかで、総額は大きく変わります。
浮気調査(行動調査)の費用の考え方
調査員は基本的に1名または2名で動きます。尾行は1名だと見失うリスクが高いため、2名体制が一般的です。当然、人数が増えれば時間単価も上がります。
実際に料金を公開している事業者の例を挙げると、次のような構成になります(東京都・神奈川県の例、税込)。
| 調査員1名の時間制 | 7,500円/時間 + 必要経費 8,000円/日 |
|---|---|
| 調査員2名の時間制 | 13,000円/時間 + 必要経費 8,000円/日 |
| 6時間パック(2名) | 50,000円/6時間以内 + 必要経費 8,000円/日(延長1時間 13,000円) |
| 10時間パック(2名) | 90,000円/10時間以内 + 必要経費 8,000円/日(延長1時間 13,000円) |
| 複数回のセット | 6時間パック×4回で198,000円、×10回で480,000円といったまとめ買い |
| 時間を自由に分割するプラン | 20時間350,000円、30時間480,000円、50時間750,000円など |
※これは当メディアに掲載している事業者が公開している料金の一例です。相場そのものを示すものではなく、事業者によって大きく異なります。
なぜ「1回で終わらない」ことが多いのか
浮気の証拠として意味を持つのは、不貞行為があったと推認できる写真です。1回の外出でそこまで押さえられるとは限らず、複数回の調査が必要になることがあります。
だからこそ、「何回まで、総額いくらまで」を先に決めておくことが重要です。「証拠が取れるまで」という契約は、費用の上限がない契約と同じ意味になります。
人探し(所在調査)の費用の考え方
人探しは、浮気調査とは料金の作りが違います。基本料金+調査料金+成功報酬という内訳が一般的です。
| 基本料金 | 38,000円程度 |
|---|---|
| 調査料金 | 78,000円〜250,000円程度(手掛かりの量による) |
| 成功報酬 | 0円〜100,000円程度 |
| 所在判明までの日数 | 3〜14日程度(平均5日) |
費用を左右するのは「手元にどれだけ情報があるか」です。氏名・生年月日・旧住所がそろっていれば判明率が上がり、費用は下がります。逆に名前と大まかな地域しか分からない場合は、調査量が増えて高くなります。
実際の見積もり例では、氏名・生年月日・旧住所・借用書がある場合で総額116,000円、氏名・生年月日・居住地域のみの場合で194,000円といった差が出ています。相談前に、手元の情報をできるだけ書き出しておくことが、そのまま費用の節約になります。
契約前に確認する10項目
- 探偵業届出証明書の番号(公式サイトに記載があるか、聞いて答えられるか)
- 重要事項説明書を契約前に書面でもらえるか(法律上の義務です)
- 総額の上限(「〜円まで」と書面に明記されるか)
- 必要経費が定額込みか、実費請求か
- 延長した場合の単価
- 成功報酬型の場合、「成功」の定義(写真が撮れなかった場合はどうなるか)
- 調査員の人数と、それが料金にどう反映されるか
- 報告書の形式(写真の点数、裁判で使える形式か)
- 途中で中止した場合の精算方法
- キャンセル規定とクーリングオフの取り扱い
クーリングオフについて。探偵業務の契約でクーリングオフが使えるかどうかは、契約の形態によります。訪問や電話勧誘によって契約した場合は特定商取引法の対象になり得ますが、自分から事務所に出向いて契約した場合は原則として対象外です。ただし、自主的にクーリングオフ規定を設けている事業者もあります。契約書にどう書かれているかを必ず確認してください。
こんな説明をされたら、いったん持ち帰る
- 「今日契約すれば割引します」と即決を迫られる
- 総額を聞いても「調査してみないと分かりません」としか答えない
- 重要事項説明書を出さない、または契約後に渡すと言われる
- 届出番号を明かさない
- 「必ず証拠が取れます」と断言する
- 相場より極端に安い(追加請求の可能性があります)
探偵への依頼は、多くの人にとって一生に一度あるかないかの契約です。比較検討する時間を惜しまないでください。複数社から見積もりを取ることは、まったく失礼にあたりません。
よくある質問
浮気調査の費用はいくらぐらいですか
依頼内容と回数によりますが、数十万円規模になることが珍しくありません。時間制かパック制か、必要経費が込みかどうかで総額が変わるため、時間単価ではなく総額で比較してください。
調査結果は裁判で使えますか
報告書の作り方によります。証拠として使えるかどうかの最終的な判断は弁護士の領域です。慰謝料請求を考えている場合は、調査を依頼する前に弁護士に相談し、どんな証拠が必要かを確認しておくと無駄が減ります。
相手の住所だけ知りたいのですが
所在調査として依頼できます。ただし、調査結果をストーカー行為や差別的な取り扱いなど違法な目的に使うことはできません。探偵業法により、事業者は依頼者からその旨の書面を受け取る義務があります。
相談だけでも料金がかかりますか
初回相談・見積もりを無料としている事業者が多いですが、確認してから連絡してください。
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参考として、当メディアで紹介している事業者です。掲載順は優劣を示すものではなく、編集部が評価・比較したものでもありません。
- プライベート・シャドー|1992年設立。調査料金を公式サイトに掲載し、表示価格が支払総額となる料金体系を掲げる探偵社。東京都・神奈川県を中心に全国対応

