「HSP支援委員会」は、埼玉県比企郡鳩山町を拠点に、HSP(Highly Sensitive Person/人一倍敏感な人)と呼ばれる特性に向き合う人へのカウンセリング、コーチング、講座を提供している団体です。2018年4月の設立で、代表の鹿島貴幸さんは公認心理師(国家資格)を持っています。
HSPという言葉は近年広く知られるようになりましたが、名前が知られた分だけ、根拠のあいまいなサービスも増えました。相談先を選ぶときに何を見るべきかも含めて、この団体が提供している内容を整理します。
HSPについて知っておきたいこと
HSPは心理学者が提唱した「感覚処理感受性が高い」という性格特性の概念であり、医学的な診断名ではありません。病気ではないため、診断も治療もありません。
一方で、気分の落ち込みが続く、眠れない、日常生活が立ち行かないといった状態は、うつ病や不安症など治療の対象となる状態の可能性があります。これらを「敏感な性格だから」で片づけてしまうと、必要な治療が遅れることがあります。つらさが続いている場合は、精神科・心療内科などの医療機関にご相談ください。本記事は特定のサービスの効果を保証するものではありません。
団体の概要
| 組織名 | HSP支援委員会 |
|---|---|
| 代表 | 鹿島 貴幸(かしま たかゆき)さん |
| 設立 | 2018年4月 |
| 所在地 | 埼玉県比企郡鳩山町楓ケ丘4-7-3 |
| アクセス | 東武東上線 高坂駅 |
| 事業内容 | 心理カウンセリング、各種心理療法、コーチング、セミナー提供、講演会開催 |
| 相談形式 | 対面のほか遠方にも対応。無料カウンセリングの受付あり |
代表の資格と経歴
代表の鹿島さんが公開している資格は、公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、HSPカウンセラー(民間団体の認定)、日本親勉アカデミー協会の認定インストラクターです。
相談先を選ぶうえで重要なのは、この中で公認心理師が国家資格であるという点です。2017年に施行された公認心理師法にもとづく資格で、指定の課程を修了したうえで国家試験に合格する必要があります。心理支援を名乗るサービスには、短期間の講習で得られる民間資格だけを掲げているものも少なくないため、国家資格の有無は最初に確認したい情報です。
経歴としては、日系総合研究所でIT関連の業務に従事し、その後IT企業やコンサルティング会社、ものづくり企業の立ち上げに関わったと記載されています。心理職に転じる前に企業経営の現場を経ていることになります。高等学校や教育委員会向けの講演実績も挙げられています。
提供しているサービス
HSP支援講座(4段階)
| 初級① | HSPの基本的な特徴と、そこから生じやすい問題について学び、自己理解を深める |
|---|---|
| 初級② | 初級①の続き。自己肯定感の高め方とコミュニケーションの方法 |
| 中級 | ストレスマネジメントとセルフケア |
| 上級 | HSPを支援する側に立つためのコーチング・カウンセリングの技術 |
初級から上級まで段階が分かれており、上級は支援する側のスキルを扱う内容です。自分のために学ぶのか、他者を支援する立場になりたいのかで、入る段階が変わります。
カウンセリング・セラピー
HSPの特性に関する情報提供を行いながら、そこから生じている問題を扱い、自己理解を深めて問題解決につなげることを目的としています。
コーチング(「可能性の会話」)
HSPを対象にしたコーチングの手法で、本人の持っている力を引き出すことに重点を置くとされています。カウンセリングが「困っていることを扱う」のに対し、コーチングは「これからどうしたいかを扱う」もので、目的が異なります。どちらが必要かは、無料相談の段階で確認するとよいでしょう。
当事者のお茶会
同じ特性を持つ人同士が集まり、情報交換や交流をする場です。一対一の相談とは別に、似た感覚を持つ人と話せる場があること自体が意味を持つ場合があります。
相談前に確認しておきたい点
- まず無料カウンセリングを利用する。公式サイトで無料相談を受け付けているとされています。相性と方針を確かめてから有料のサービスに進むのが安全です。
- 料金と回数を確認する。講座やカウンセリングの料金は公式サイトの一覧に記載がない項目もあります。1回あたりの金額、想定される回数、途中でやめる場合の扱いを、契約前に文書で確認してください。
- 担当者の資格を確認する。実際に担当するのが公認心理師の資格を持つ人かどうかは、聞いておいてよい質問です。
- 医療との線引き。カウンセリングは診断も治療も投薬も行えません。医療が必要な状態かどうかの判断は医師が行います。すでに通院中の場合は、そのことを伝えたうえで相談してください。
- 遠方からの相談方法。オンラインで受けられるか、その場合の環境(通信手段や録画の有無)を確認しておきましょう。
- 秘密の扱い。相談内容がどう保管され、誰に共有されるのかを確認しておくと安心です。
どのような方が検討しやすいか
音や光、人の感情に敏感で疲れやすいと感じている方、その特性を自分で理解して付き合い方を考えたい方、同じ感覚を持つ人と話せる場を探している方が、相談先として検討しやすい団体です。公認心理師の資格を持つ人が代表を務めている点は、選ぶときの手がかりになります。ただし、気分の落ち込みや不眠が続いている場合は、まず医療機関を受診してください。カウンセリングはその代わりにはなりません。

